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国輝二代

国輝二代は、江戸から明治へとひっくり返る時代の転換期を、目に刺さるような強烈な色彩で定着させました。彼は国貞の流れを汲む歌川派の正統な絵師として相撲絵などの伝統的な題材を完璧にこなす一方で、文明開化という激流を面白がり、鉄道や洋館、気球といった未知の事物を「赤絵」と呼ばれる鮮烈な染料を用いて描き出しました。
彼の画面構成は非常にエネルギッシュで、パノラマ的な三枚続の構図の中に、西洋の遠近法をどこか誇張気味に取り入れた不思議なリアリティが漂っています。それは単なる風景の記録ではなく、新しい時代を迎えた当時の日本人の、戸惑いと好奇心が入り混じった高揚感そのものの発露でした。
国輝二代