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国政

国政は江戸後期に活躍した歌川派の絵師で、特に役者絵の名手として知られています。豊国の門人で、師を超える才能を持つとも評されながら文化3年頃には僅かな作画期間で引退しました。
国政の最大の特徴は、役者の顔つきや個性を強く捉えた似顔表現です。当時流行した「大首絵」を多く手がけ、舞台上の一瞬の表情や緊張感を的確に描き出しました。誇張を交えつつも役者本人と分かる描写力に優れ、観る者に役者の存在感を強く印象づけます。線は鋭く、構図も大胆で、役者絵が娯楽として最も人気を集めていた時代性をよく反映しており、浮世絵史上最高レベルの傑作と評されています。
国政