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山川 秀峰

山川秀峰は、大正から昭和初期にかけて、清方門下の逸材として深水らと共に活躍した日本画家・版画家です。師である清方譲りの洗練された筆致に加え、秀峰は特に「時代の空気」を纏ったモダンな美人画において、類まれな才能を発揮しました。

彼の描く女性像は、同時代の風俗を鮮やかに写し取った「清らかで都会的な華やかさ」に満ちています。新版画の分野においては、特に着物の柄の緻密な描写や、指先の柔らかな表情、そして何よりも潤いを含んだような瞳の表現は、当時の女性たちの憧れをそのまま形にしたような気品を漂わせています。
秀峰は女性の装いや立ち居振る舞いの中に、近代日本の新しい美意識を見出しました。彼は美人画だけでなく花鳥画や挿絵でも活躍しましたが、その根底にあるのは、対象を美しく見せるための完璧な構図と、徹底した写実に基づいた丁寧な仕事ぶりです。
山川 秀峰